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2005.09.10

ブログと九龍城

 数日前、解体前の香港の九龍城を訪れて実測調査を行った建築家、鈴木隆行氏の訃報をmixiで知らされました。

 以前に、Internet九龍城砦 というエントリをあげたことがあります。広告会社のサーバ上で運営されていた九龍城をテーマとするサイトを有志のボランティア運営に移行する手伝いをしています、という内容でした。このサイトのコンテンツの大半が、鈴木氏を隊長とする調査隊の調査内容によるものでした。
(ちなみにその後サイトはアドレスを http://kowloon.main.jp/ に移して、素人ベースではあれ、なんとか運営を続けています)

 前回のエントリ時点では、鈴木氏を含むサイト運営スタッフが共同でブログを書いていることを紹介しましたが、新サイトに移行してからしばらくして、MovableTypeを設置し、鈴木氏だけのブログ「隊長日誌」を書いてもらうことにしました。
 その際に、maskinさんの『超簡単!ブログ入門』をお貸しして、ブログとは何ぞやという説明の代わりにしたのですが、それまでほとんどネットの経験がなかった鈴木さんは、本を読んだあと目を輝かせて

「ネットって凄いねえ、ブログって大きな可能性を秘めたものなんだねぇ」

と繰り返していました。サイトの常連さんに誘われて入会したmixiでも、ネットで生まれる思わぬつながりに、素直に感動している様子が何度も見られました。

 思えば、ブログの、ひいてはインターネットにおけるハイパーリンクというシステムは、九龍城の成り立ちに通ずるものがあったような気がします。狭い場所に好き勝手に小さなビルを建て、便利だからと隣同士のビルの窓に板をわたして通路にしてしまったり、通るのに邪魔だからと階段の上に当たる部分だけ梁を切り取ってしまったり。そんな自由奔放な九龍城のあり方は、「HPは家と同じ、トップページは玄関と同じです!リンクは必ずトップページに、無断リンクお断り」などという一部のヒステリックな叫びをよそに、記事同士がリンクやトラックバックで縦横無尽に結ばれてゆくブログの姿とよく似ているように思えるのです。

 そんな自由奔放なありかたにとりつかれて九龍城の調査を始めた鈴木さんにとって、サイトの移転やブログの執筆は、ネットの上に九龍城を再現する試みそのものという側面がありました。

九龍城には誰にでも居場所があった、と言いきってしまおう。
おそらく、そこに九龍城という世界の類稀な場所の意味があると思うからだ。

(隊長日誌より)

 自分が九龍城に心惹かれているように、新しいサイトをなぜか心惹かれて皆が集まってくるような場所にしたい。そんな鈴木さんの言葉を何度も聞いていました。その実現のようやく端緒にとっかかった段階で鈴木さんを見送らねばならない、自分たちサイトスタッフの不甲斐なさが悔やまれてなりません。

 鈴木さん、サイトは形見として大事に育ててゆきます。あ、それと本は貸したままにしておきますから、そのうち空の上からトラックバック送ってくださいね。

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